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ゼロからの学び直しを支援したい

NPO法人キズキ 理事長 安田祐輔(2015/03/10)

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キズキ共育塾の入り口

「変える人」No.16では、不登校、引きこもり、中退など、社会でつまずいた方の支援を行うNPO法人キズキの安田祐輔さんをご紹介します。

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「つまずいた」若者のための学習塾

 代々木駅から徒歩5分。大通りを逸れて小さな路地に入ると、「キズキ共育塾」と書かれた看板が見えてくる。ここに通うのは、10代後半を中心に、小学生から20代まで100名ほどの若者たち。彼らに共通するのは、不登校や高校中退など、「つまずいた」経験を持つことだ。

「キズキ共育塾では、大学受験をメインに、高卒認定試験や高校受験など、それぞれの目標に合わせた学び直しの機会を提供しています」

 そう話すのは、キズキ共育塾を運営するNPO法人「キズキ」の安田理事長。生徒一人ひとりに合わせてレベルを設定していく個別指導スタイル自体は珍しいものではないが、キズキ共育塾はその細やかさが桁外れだ。ライフスタイルに合わせて朝10時から夜9時まで通塾できるシステム。難関大を目指す人のための指導にも、小学校レベルの漢字・計算から学び直したい人のための指導にも対応できる指導レベルの幅。柔軟できめ細かいケアを生み出す源は豊富な現場経験だが、そのさらに根底には安田さん自身の体験があった。

「僕は10代の頃はいわゆる不良で、中高にあまり行っていないんです。18で大学に行こうと決めて20歳で大学に合格しましたが、そのときにいまの日本の社会の中でゼロから学び直すことがいかに難しいかということを痛感しました」

 ICU卒、NPO起業という経歴と、穏やかに話す現在の姿からは想像しにくいが、中学、高校時代の安田さんは、いわゆる不良だったという。両親の離婚、父親の再婚など複雑な家庭環境で育ち、12歳で親元を離れて寮つきの中学校へ進学せざるを得なかった。しかし、その管理的な体制に馴染めず、3年生になる前に退学。以降は祖父母と暮らしたり、継母と暮らしたりしたものの、家にも帰らなくなっていた。公立の中学校・高校に在籍したが、学校からも足が遠ざかっていった。

「中学からはまったく勉強しなくなって、地元の学区で下から三番目の高校に進学しました。高校時代はろくに学校にも行かず、不良仲間とつるんで昼夜逆転の生活を送っていたんです」

 荒んだ生活を送りながらも、このままでいいのかという漠然とした疑問が何度も頭をよぎる。不良といっても下っ端で、暴走族からお金集めを要求されたり、気に食わないことがあると殴られたり、決して楽しい生活ではなかった。大学進学を機に生まれ変わりたい。そんな思いを心のどこかに抱えながらも、その頃の安田さんにはまだ、自分はなにがしたいのか、そのために大学でなにを学びたいのか、具体的なヴィジョンが見えていなかった。

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